今日は大変寒い1日。
朝方には雪も見られた佐賀市。
東北を中心にかなりの積雪模様。
明日、平野部でも雪の予報の出ている佐賀市。
今日はこの話を。
あまりにも「さが的」と言いますかせつない事件。
簡単にまとめれば、
家族に対し日常的に暴力を振るっていた息子(30歳)を、
父親(60歳)が殺し5年間放置していた事件。
家庭では、元妻、母等に過度な暴力。
どうしようもなく殺害を決意。
佐賀新聞には、3日間の公判の様子が詳細に。
特に昨日の論告求刑、最終弁論はせつな過ぎる内容。
以下記事より抜粋。
弁護士から被害者(息子)に対して何かとの問いに。
「申し訳ありません。息子に謝るしかありません。
息子は悪い事もしていましたが、私にとってはかわいくて、
かけがえのない跡継ぎの1人息子でした」と、肩を震わせ、
涙ながらに謝罪した。
女性裁判員はハンカチで目頭を押さえ、被告の顔を見つめた。
男性裁判員が長男(被害者)の死後、
長男への思いを尋ねると、被告は、
「仏壇より直接、息子の方にすまんやったと、
手を合わせていました。会社に行くよ、
帰ってきたよ、孫が自転車に乗れるようになったよ、と。
毎日話し、供養してまいりました。」
裁判長が補足質問。
「幸隆さんを埋めたところに行って手を合わせたことは。
心の中か、実際にか」
「したときもありますが、半々です」と被告。
「線香を手向けたことは」と裁判長。
被告は「・・・・ないです」
女性裁判員が、
「息子さんに会えるとしたら会いたいですか」
と聞くと、
「会いとうございます」と言葉に力が入った。
また2日目に被告の妻(被害者の母)が、
事件の1番の原因は、
育て方を間違ったと証言した事に触れ、
女性裁判員が、
「育て方っていうのは家庭、家庭によって違う。
間違いっていうのはないと思うんですよね」
脳裏に何か浮かんだのか、おえつする。
女性裁判員が、
孫にどう事件を伝えるのかを質問。
「罪を償って帰ってきたら
『お父さんはじいちゃんが死なせてしまった。すまん』と謝罪したい」
お孫さんは、双子で知的障害があるとの事。
またその養育は被告がしていたそうです。
検察は13年を求刑し弁護側は長くとも5年と。
結局判決は5年。
思い出したのが、
長崎・佐賀連続保険金殺人事件。
悪い男にほだされて、
夫を多良で水死させ次男を長崎の小長井て水死させ、
保険金を貢いだ事件。
さらに長男と長女にも多額の保険金を掛け、
殺害を計画。
にも関わらず、長男と長女は母に帰ってきて欲しいと嘆願。
この人としてのせつなさに「つかこうへい」氏も取材と。
結局悪い男は死刑。
母親は無期懲役になりました。
裁判員制度の良い点は、
多くの方に人生を考えさせる点だと思っています。
それを伝えるのは新聞の仕事。
佐賀新聞は地元新聞として、
全文をネットに掲載した方が良い。
そう思います。
全国ニュースでは、まったく取り上げられなくなった裁判員裁判。
地元の事件は地元でしっかり報道しなければならないと思います。