さがの日々

佐賀市で暮らす筆者の主に食に関するブログです

東名(ひがしみょう)遺跡

今日は薄い膜が張ったような青空。

気温は高く20℃前後。

 

桜もちらほら咲き出した佐賀市。

 

今日は仕事が休み。

佐賀市内最大の遺跡、「東名(ひがしみょう)遺跡」へ。

今まで色々と見て来た装飾古墳や、支石墓は、

弥生時代から古墳時代の遺跡。

それに対してこちらは、さらに時代をさかのぼり縄文時代。

それもどちらかと言えば前半。

約7000年年前の遺跡だと言われています。

 

この遺跡の最大の特徴は、

「一気に粘土層で覆われた」と言う事。

 

その為、通常遺跡では残らない動植物性遺物が良好に残存。

ということで、東名遺跡ガイダンス展示コーナー「東名縄文館」

巨勢川調整池管理棟の一室に開設したもので、

ワンフロアーで広々とした館内。

係のおじいちゃんがおり、写真撮影を尋ねるとなんと「可」

 

九州最古級の貝塚。

表面を剥ぎ展示保存。

なかなかの迫力。

網かご。

その精巧な網具合。

発掘当時の写真が展示してあり、

これがかなりリアル。

リアルと言うよりついこの前に埋まった感。

7000年前だというのに。

大型網かご。

貯蔵穴と呼ばれる穴に5個以上入れられていたとの事。

こちらが再現したもの。

かなりの大きさ。

そして興味惹かれる「謎の木製品」

お面の様でもあるものの、

それにしては大きく分厚い。

 

とにかく、他にない遺物の数々。

生活に密着した縄文遺跡。

 

おそらく佐賀市民、佐賀県民。

それらにすら知られていない同遺跡。

 

もったいない文化遺産。

しかしながら、この東名縄文館。

遺物は素晴らしいものの展示方法があまりに昭和的。

佐賀県、佐賀市。

文化遺産は「物語」を作らなければ人は来ず。

ただの「展示」その時代は既に終わり。

 

ちなみに現在の遺跡は、この調整池の下。

この調整池周辺が非常にのどかでさがらしさ。

野鳥もかなりおり、人工池にも関わらず自然な印象。

遺跡の保存。

遺物と共に風景すら。

おそらく7000年前もさほど変わらぬ風景。

 

縄文とも、弥生とも繋がる21世紀の佐賀の風景。


今日想った事。

 

その東名縄文館で、しげしげと眺めていたこちらのボード。

「縄文海進ピーク時期の筑紫平野」

 

氷河期が終わり、温暖化した世界。

6000年前には海面が120メートル上昇。

現在よりかなり内陸に海が。

 

これを見ると、佐賀市以西では、

線路より南側はほぼ海。

東側でも神埼の南側はほぼ海。

実際は海というより干潟だったのかも知れませんが。

 

これからさらに温暖化が進めば、

この数千年前の過去が今に蘇る感。

 

この東名の地に縄文人が住み着いたのは約7000年前。

縄文海進のピーク約6000年前には住めない環境に。

その間約1000年。

 

地球温暖化が語られて久しい昨今。

我が国では原発絡みで下火ですが。

 

南の島国で起こっている事は、いずれ我が国にも。

「墓地に葬られていた人骨」

これも水没。

 

地球のする事などいつも同じ。

海は再び陸に入り込むのかもしれません。


 

 

東名遺跡ガイダンス展示コーナー「東名縄文館」

 

佐賀市金立町千布(巨勢川調整池内)

火~金曜日   10:00~13:00  

土・日・祝祭日 10:00~16:00

月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は翌日)休館日

無料