さがの日々

佐賀市で暮らす筆者の主に食に関するブログです

ミスト

今日は軽い雨から曇り空へ。

ここ数日に比べ、暖かさを感じた佐賀市。

 

今日は仕事が休み。

息子くんとレンタル店へ行き、

目に留まったのがこちらの作品。

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ミスト。

2007年公開映画。

私は初めて。

 

アメリカの片田舎。

突然白い霧に覆われ、霧の中には「何か」

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ラストは絶望。

絶望の後に救いが来るのではなく、

救いの後に絶望。

ここまで打ちひしがれるラストも珍しさ。

 

かなり宗教的に感じたホラー寄りSF映画。

しかしながら、主題はSFではなく現実。

 

圧倒的な不条理、理不尽。

その中で、人が選びうる結論。

宗教に頼る。

自分に頼る。

そして人はどうなるか。

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狂信的指導者に従い、

スーパーマーケットに残った人々。

キリスト教的・ユダヤ教的テーマである、

不信仰→神の罰→世界の終わり→贖罪→生贄→神の救い。

ただし映画の中では、「神の救い」は描かれず、

あのまま行けば、

最後は救出されたのかなとも思えるラスト。

エンドクレジットの終盤のヘリと車両の音はその暗示か。

 

そうであるなら衝撃的。

善が救いに繋がらない。

 

そして、主人公に従い自らの道を進んだ人々。

圧倒的不条理→自らの選択→脱出→絶望。

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これもまた衝撃。

 

圧倒的な不条理の中での人々の選択。

異常事態下での「選択」

そしてその結論の描き方。

「希望は絶望に終わらない」

そう思えない深い映画。

 

見終わり、かなり沈み込む気持ち。

ちょっと前の表現なら「心が折れる」

 

その中でもうひとつ、先だって見た映画をふと。

「かぐや姫の物語」

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感想をまとめてから書くつもりでしたが、今。

悲しみも苦しもない天界より、

生きている実感あふれる下界。

例えそれが下らない事しかなく、

悲しみ、不条理ばかりな日々でも。

 

天国、神の国、仏の国。

言葉はどうであれ、そんな世界より現実。

それが一番。

そう思えたのに、また揺れる心。

いやはや。

 

「ミスト」

心の強い時にぜひ。

 

 


ミスト

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