今日は曇りから晴れへ。
夕方は秋らしい高い空が見られた佐賀市。
涼しさより暑さを感じた1日。
今日は仕事が休みでこちらまで。
「川南造船所跡」
伊万里市にある造船所跡地。
もともとは閉鎖されたガラス工場で、
日中戦争の頃、
長崎から移転した川南工業株式会社浦之崎造船所となり
主に貨物船を製造。
戦局の悪化と共に、
人間魚雷 回天を製造していたとの事。
戦後は他の工業会社となりましたが、
その後1955年(昭和30年)に閉鎖。
それ以来、廃墟。
河童のミイラで有名な
「松浦一酒造株式会社」の前の道をさらに平戸方面へ。
すると突然右側にこれが。
つたに覆われた巨大な建物。
つたの伸び方と崩れ具合。
さらに緑と灰色が印象的。
内部は衝撃的。
薄暗い崩れた外壁。
白色灯のごとく光っている窓枠。
国道横にも関わらず静寂。
滴の音が強く聞こえます。
樹木と崩れたコンクリートが、
独特の自然美。
廃墟というより、
過去に存在した文明の遺跡。
人の時代が終わった後の。
実際は、晴天だった事もあり、
写真で見るほど暗くはなく、
光と闇、そして緑と灰色のコントラストが強く感じられ、
もっとこの場にいたかったのですが、
なんせ蚊が多い(笑)
あっという間に20箇所程度刺され、退散。
それとやはり廃墟。
素人目にもかなり危険な印象。
戦争遺産と呼べる廃墟。
伊万里市が撤去して公園化する方針だそうですが、
保存の声もあり、
郷土史家や大学教授、建築家、地元住民の代表など5人の委員で、
来年3月までに遺構を保存すべきかどうかも含め、
今後の整備方針をまとめるとの事。
一般的感覚では撤去すべき対象。
安全上は言うに及ばず、
くだらない落書きも多く、
防犯上も撤去すべき存在。
ただ実際あの場に立つと不思議な感覚に包まれ、
それが他の場所では体感できないのもまた事実。
周りは公園にし、
廃墟は廃墟として残すことが最善か。
安全に廃墟を見学できる体制で。
そうなるとおそらく今感じる感覚は失われる予感。