今日は快晴。
輝くような青空だった佐賀市。
気温も高く、収まる気配のない厳しい残暑。
先だって、「悪人」というカテゴリーを新設。
この「悪人」には、
吉田修一氏原作の「小説 悪人」
そして李相日監督の「映画 悪人」
この2つに類する事柄を。
この2作品。
最近で私が最も感銘を受けた作品。
この「悪人」の中で「灯台」が重要な位置を占めており、
祐一(妻夫木役)が母親に捨てられたフェリー乗り場から見えた「灯台」
祐一と光代(深津役)が共に行くはずだった「呼子の灯台」
そして2人の逃避行の行き着く先となった「灯台」
計3つの灯台が登場。
最後に2人が行き着く先の「灯台」は、
「映画 悪人」では、長崎県五島市の大瀬崎灯台。
映画でのロケもあり、やはり「悪人」と言えばこの灯台。
しかし、原作にはそれぞれの灯台が具体的には記されておらず、
吉田修一氏の「吉田修一悪人公式サイト」には、
氏がモチーフとしたそれぞれの場が記された「九州地図」
こちらには、「長崎県野母崎にある樺島灯台」が、
「2人が逃げ隠れた灯台」と写真入りで紹介。
樺島灯台。
かなりタイトな山道を上り詰めると広めな駐車場。
1971(昭和46年)年に無人化され隣接する職員宿舎が資料館。
1932(昭和7)に建設された白い円形灯塔。
先の五島市大瀬崎灯台はその1971年に改築され、
似たような形をしていますが、こちらはかなり歴史のある灯台。
ただ現地に立つと「悪人」に感じる重みと言いますか、
暗さと言いますか、それが感じられない。
眼下に広がる東シナ海の大海原は明るい未来。
なんせ海がきれい。
遠くからでもリアルに感じる透明度。
その回答になるのか、
同サイト内の「フォトストーリー」というページに、
映画とは関係のない写真で構成された物語があり、
こちらで紹介されているのは、「波戸岬灯台」
小説でこの波戸岬灯台は、
光代(深津)からすれば、「デートに行くはずだった灯台」
祐一(妻夫木)と出会い、「これまでのついていなかった人生が、
終わったような気がした」
その先にあった明るい未来。
そしてそうではなかった現実。
原作のイメージに合っているのは樺島灯台より波戸岬灯台。
私にとって。
今日のニュース。
動き出した現実。
ただ地元に下りる多額な交付金は重大事故後には負の遺産。
その可能性がある玄海原子力発電所。
玄海町が減原子力発電の先駆けとならん事を。
切に。
樺島灯台
長崎市野母崎樺島町792-1
見学自由(資料室9〜17時)
無休