今日も晴天。
風もなく暑さすら感じた佐賀市。
初夏を越しすでに夏。
昨日の「コントレール」
今までで最も上出来。
あまりの感情移入に夜、飲み過ぎ(笑)
単なる言い訳ですが・・・
余韻そのまま(ビールの余韻では・・苦笑)
今日はこちら。
「映画 わたしを離さないで」
テレビ版と比べ、
どうしてもテンポが早過ぎに感じる。
その早過ぎる展開の中、
印象的なのは
キャリー・マリガンの
感情を表に出さない笑顔。
悲しい笑顔とはこの事。
その笑顔と共に心に響くのが、
彼女の涙。
悪女キーラ・ナイトレイに、
心砕かれるこの場面と、
森の中で、
アンドリュー・ガーフィールドと
猶予について問答する場面。
このふたつの場面では、
物語の中に私の心が。
「申請する気なの ルースと?」
「それはーー無理だ」
「なぜ?」
「なぜって・・・
ギャラリーには
僕の作品はひとつもないんだ」
大バカやろう!
「なぜ?」の後で見せた
キャリー・マリガンのほのかな期待の微笑。
続く言葉は、
「ルースとじゃない、君と申請するから」
に決まってるだろうが!
てめーの絵なんてどうでもいいんだ!!
だからてめーは結局、蜘蛛男なんだよ!
心乱れるほど(笑)
設定は、
この世界とは少し異なる別世界。
1960年代後半には、
人をクローンする技術が確立され、
臓器移植により寿命が伸びたパラレルワールド。
未来風景をノスタルジアで見せるという手法は、
同じSF映画の「ガタカ」を彷彿。
あちらは遺伝操作が主題。
クローン人間にも心はある。
それを世間に知らしめる施設だった、
ヘールシャム。
ここの描き方も非常にイギリス的。
時間的には、
1970年代から90年代。
さらに時間が遡っているかのような、
ノスタルジックな細かなディテール。
パラレルワールドを上手に表現。
テレビ版にはない廃船のシーン。
寂しさを感じた英国的風景。
淡々と事実を受け入れるキャリー・マリガン。
終わりに向かってもなお、
ひたすら冷静。
そして、
最後まで希望なし。
まったくなし・・・・
無い事はないのですが・・・・
「私は自分に問う
私たちと私たちが救った人々に違いが」
設定が設定だけに、
各場面、かなり深読み出来る映画。
それはこの先、1つずつ。
わたしを離さないで
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
108円(ツタヤ)