今日も雲が多少浮かぶものの青空。
時間と共に風が強くなってきた佐賀市。
台風、接近中。
今日の仕事終わりはこちら。
「最後の誘惑」
先だって「ノア 約束の船」を見ましたが、
ふと思い出したこちらのDVD。
レンタルではなく10年以上前に購入。
新約聖書に基づきながら人間イエスを描いた名作。
非キリスト者から見ても衝撃的解釈で。
イエス役は、ウィレム・デフォー。
イエスは聖人君主ではなく、
ローマに処刑される人々を吊るす十字架職人。
処刑場まで十字架を運び、同族から唾を吐かれるシーンすら。
そして史実では裏切り者のユダは親友で刺客。
マグダラのマリアは幼なじみの娼婦。
マグダラのマリアを救う話や山上の垂訓。
12使徒との出会い等概ねのストーリーは新約聖書。
その中でも、ヨハネの描き方と出会いは衝撃。
カルト教団を通り越してオカルトめいている描写。
全般、イエスの言動と表情が感情的なのが印象的。
神の意志を成就させる為に、自らを捕まえさせろとユダに命じ、
蔑まれ苦しめられ十字架に。
想像を絶する痛みと苦しみの中、意志が揺らぐイエス。
死を恐れるイエス。
神はなぜ私をお見捨てになるのか。
すると天子が現れ、「もういいじゃない」と。
「もうがんばったんだから、普通の暮らしをしてみたら」と誘う。
その誘惑に乗り仕事と子どもそして家族。
営まれる普通の生活に年老いて行く日々。
晩年。
神に呼ばれ死の床にあるイエスを訪問する弟子達。
裏切り者とイエスに詰め寄るユダ。
神は天子を使わし私を救われたと語るイエス。
あれは悪魔だと答えるユダ。
神の意志を貫けなかった強烈な後悔。
「最後の誘惑」に乗ってしまった自らを後悔するイエス。
そして最後は・・・・・
「悔い改める」とはどういう事か。
それを具体的に感じさせてくれる名作。
映像的には新約聖書そのままの宗教描写ばかりにも関わらず、
宗教っぽさを感じさせない本質。
ぜひ。
最後の誘惑
ソニー・ピクチャーズ・エンターティメント
3800円(税抜き)